
📘 カバラとタロット(全4回)
この連載では、タロットとカバラの関係を、思想の流れと象徴体系の観点からやさしく紐解いていきます。
セフィロトの樹や神秘思想とのつながりを、落ち着いたペースで学べる内容になっています。
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タロットの“大アルカナの旅”は、
カバラにおける『セフィロトの樹(生命の樹)』と深く関わっているといわれています。
──今回から全4回にわたって、“カバラとタロット”の世界をたどっていきましょう。
タロットの象徴に込められた“魂(意識)の地図”を、カバラの知恵とともに読み解いていきます。
※本記事でいう「意識」とは、「魂」のことです。魂の成長や内的進化を指しています。

これから、知っておくともっと楽しくなる
“カバラとタロットの関係” を一緒に見ていきましょう♪

えっ!?カバラって何??

カバラは単なる神秘主義ではなく、
宇宙のしくみや人間の意識を探るための知恵の体系です。
そして、タロットの象徴とも深く結びついているといわれています。
カバラは、古くからユダヤの伝統の中で育まれてきた
“世界の成り立ちと人の意識を探る知恵体系”です。
宗教というよりも、“人はなぜ生き、どう理解し合うのか”を考える思想として伝えられてきました。

この記事では、以下のことがわかります!
- カバラとは何か?その起源と哲学的な背景
- カバラの中心的シンボル“セフィロトの樹”の意味
- セフィロトの22のパスとタロット大アルカナの対応関係
- ヘブライ文字とタロットの神秘的リンク
- タロットリーディングを深める“意識の旅”の視点
カバラとは?

宇宙と意識を読み解く哲学
カバラ(Kabbalah / Qabalah)は、ユダヤ教の中で受け継がれてきた思想で、
“宇宙の仕組み や 人の意識の成り立ち を深く理解しようとする知恵”です。
「カバラ」という言葉はヘブライ語で「受け取る」「伝える」という意味を持ち、長い時間をかけて知識や洞察を受け継いできた伝統でもあります。

ユダヤ教の聖典『トーラー(モーセ五書)』の深い意味を読み解くための体系ともいわれています。
カバラの主要な教え

セフィロトの樹──宇宙と人をつなぐ図
- 宇宙と人間の魂の構造をあらわす図で、
10のセフィロト(神の属性)と、それを結ぶ22のパス(経路)で構成される - 宇宙と人間の関係性や、魂の成長の道を象徴
ゲマトリア──数に隠された神秘
- ヘブライ語の文字には数値が割り当てられていて、言葉の数値的な一致から隠された意味を読み解く技法
例:「יהוה(YHVH, 神の名)」と他の単語との数的関係を探ることで、神秘的な真理が見えてくると言われています。
エイン・ソフ──“無限”という源
- “世界の源は形を持たない無限の存在である”という思想
- そこからセフィロトが流出し、世界が形づくられていくとされる

カバラでは、「エイン・ソフ(無限)」という考え方が重要なんだよ!
ゾハール──『光輝の書』に秘められた叡智
- カバラの代表的文献で、13世紀スペインのラビ、モーセス・デ・レオンが編纂したとされる
- 聖書の物語を象徴的に読み解き、世界や人の意識の在り方を考える手がかりとして用いられた

カバラの探求の目的は、
宇宙の法則や存在の本質を理解し、自らの精神を高めることにあります。

瞑想や象徴の解釈を通じて、より深い洞察へと導かれると考えられているんだよ!
現代に生きるカバラ

カバラは19世紀以降、ユダヤ教以外の神秘主義やオカルティズムとも結びつき、西洋の神秘思想(魔術・タロット・数秘術など)に大きな影響を与えました。

ニューエイジ運動でも注目され、マドンナなどの著名人が実践する『カバラ・センター』でも知られているよ!
セフィロトの樹とタロットの対応


セフィロトの樹とタロットの大アルカナは、とくに深い関係があるんですよ。

ところで、セフィロトの樹って何!?

“セフィロトの樹(生命の樹)”は、カバラで用いられるシンボルだよ!
“セフィロトの樹(生命の樹)”は、
世界の構造と人の意識の流れを示す図です。
上から下へ、または下から上へとつながる10の球体(セフィラ(※))は、
思考・感情・行動など人の中にある様々な働きを象徴しています。
※「セフィラ」の複数形が「セフィロト」です。
※セフィロトの各セフィラ(10の球体)の意味を詳しく知りたい方は、「セフィロトの樹①:10個のセフィラの意味」もあわせてどうぞ。

ここでいう“世界”とは、宇宙や人の意識、そして私たちが生きる現実を含む、ひとつの“存在の全体”を指しています。
下位から上位へと意識が発展し、
人間がより高い精神的理解へと到達していく過程を象徴しています。

22のパスと22枚の大アルカナ

セフィロトの樹は、
意識の成長や気づきの流れを表す“人の学びの地図”ともいえます。
下層から上層へ進む流れは、
自分をより深く理解していく過程を象徴しています。

10のセフィロト(神の属性(※))と、それらを結ぶ22のパス(経路)で構成され、それらが相互につながり、宇宙のエネルギーの流れを表しているんだよ!
※「10のセフィロト(神の属性)」とは、神(根源的なエネルギー)が現実の世界を形作るために流出した、10種類の基本的な構造と性質のことです。これらは、人間の思考、感情、本能、行動といった意識や精神の段階に対応しています。

あっ!そういえば、大アルカナって22枚あるよね!
この22のパスと何か関係しているの?
- タロットの大アルカナは全部で22枚
- セフィロトの樹には22本のパス

そう!それぞれのパスに1枚の大アルカナが対応していると考えられているんだよ!
※ 対応にはいくつかの流派がありますが、特に有名なのは『黄金の夜明け団(Golden Dawn)』の体系です。
『黄金の夜明け団』とは、19〜20世紀にイギリスで活動した神秘思想のグループ。
タロットやカバラを“象徴の地図”として整理し、現代のタロット解釈に大きな影響を残しました。
ヘブライ文字とのつながり

さらに、ヘブライ語のアルファベットも22文字で、
それぞれが大アルカナのカードと対応しているんです。
| パス番号 | 大アルカナ | ヘブライ文字 | 意味のキーワード |
| 11 | 愚者 | א (アレフ) | 無限・始まり |
| 12 | 魔術師 | ב (ベート) | 創造・意志 |
| 13 | 女教皇 | ג (ギメル) | 知恵・直感 |
︙

…といった具合に♪

えぇ~!なんだかスゴイね!

“意識が源へ回帰する旅”の地図
カバラでは、
人の意識が“セフィロトの樹”を通して、より高次(源)の理解や統合へと向かう
と考えられています。

タロットの大アルカナも『愚者の旅』として、
意識の成長を象徴する一つのストーリーになっています。

『愚者』から始まり、最後の『世界』で完成へと至る旅路だね!
たとえば『愚者』の例…
愚者は、無限の可能性、神聖な始まりを象徴します。
カバラで対応する「アレフ(א)」も、宇宙の第一の息吹、無限の可能性を示します。

大アルカナのカードは、セフィロトの樹のパスを通じて、
意識の成熟や深い自己理解への道を象徴しているんだね!
まとめ:カバラでタロットが深まる

カバラを知ることで…
- 深い自己理解が得られ、リーディングに深みが加わる
- 大アルカナを“意識の成長・成熟のプロセス”として読める
- タロットが“自分という宇宙を読み解く地図”に変わる!

こうした視点からカードを読むことで、
リーディングがより深く、より豊かになるね♪

カバラは、古代の思想でありながら、現代にも通じる
“自分を理解するための知恵”として活かすことができるんだね!
タロットを学ぶときにも、この背景を知っておくことで、一枚のカードの意味がより豊かに感じられるようになるのではないでしょうか。

カバラの世界を知ると、タロットカードの一枚一枚に込められた意味がぐっと深まりますね。
次回は“意識の旅”としてのタロットの物語を一つずつ見ていきましょう♪
※ このシリーズの全体像は、
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