
📘 セフィロトの樹シリーズ(全8回)
この連載では、カバラ思想の中心にある『セフィロトの樹』を、10のセフィラ・22のパス・四つの世界・三本の柱…と段階ごとに丁寧に読み解きます。
タロットとのつながりにも触れながら、“意識の成長”の地図をじっくりと学べる内容です。
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ここから、タロットとカバラの“セフィロトの樹”について、
じっくり紐解いていきますね。
※カバラとは、古くからユダヤの伝統の中で育まれてきた“世界の成り立ちと人の意識を探る知恵体系”です。
タロットとカバラの基本的なつながりについては、【カバラとタロットシリーズ】で詳しく解説しています。
“セフィロトの樹”は、ユダヤ神秘主義『カバラ』において、
“宇宙と人間の意識の構造をあらわす象徴的な図”として知られています。
「難しそう…」と感じるかもしれませんが、
じつはこの図は、わたしたち一人ひとりの“心の旅路”を静かに写し出す、
“意識の地図”のようなものでもあります。

セフィロトの樹のしくみを
タロットと一緒に学べるってワクワクするね!

タロットとセフィロトの樹って、
やっぱり深くつながっているの?

タロットの大アルカナ22枚は、セフィロトに引かれた
“22本のパス”と対応しているんです。
タロットの“意識の旅”を理解する上でも、大切な鍵になります。
※本記事でいう「意識」とは、「魂」のことです。魂の成長や内的進化を指しています。
♦ このシリーズで学べること
- セフィロトの樹とは何か、その構造と全体像
- 10個のセフィラ(各球体)の意味と役割
- セフィラ同士がどのように“意識の流れ”をかたちづくるのか
- タロットとセフィロトのつながり、読み解きのポイント

この記事では、セフィロトの樹の中心となる
“10個のセフィラ(球体)” の基本構造と意味をわかりやすく整理していきます。
次回以降に扱う“22のパス”や
タロットとの対応を理解するためにも、
まずはここで“セフィラの基礎”をしっかり掴んでおきましょう。

この記事では、以下のことがわかります!
- セフィロトの樹(生命の樹)とは何か、その全体像
- 10個のセフィラの名称・象徴・性質・キーワード
- それぞれのセフィラが流れとなり、“ひとつの生命”を形づくること
セフィロトの樹──宇宙と意識を映す象徴図


セフィロトの樹(生命の樹)は、ユダヤ神秘主義『カバラ』において、
“宇宙と人間の精神・意識の構造”を象徴的に図式化したものです。

図っていうと…やっぱり“地図みたいなもの”なの?

そうなんです。セフィロトの樹は“意識の地図”とも“自己理解の地図”とも呼ばれています。
宇宙のしくみと、わたしたち一人ひとりの心の成長を重ねて描いた図なんですよ。
セフィロトの樹には、
“10個のセフィラ(球体)”と、それらを結びつける
“22本のパス”が描かれています。
これらはバラバラではなく、ひとつの流れとして全体が意味をもっています。

それに、19世紀に“黄金の夜明け団(Golden Dawn)”が体系化した“セフィロトの樹”は、
タロット、占星術、数秘術、錬金術など…いろいろな神秘体系とつながっているんだよ!
※『黄金の夜明け団』とは、19〜20世紀にイギリスで活動した神秘思想のグループ。
タロットやカバラを“象徴の地図”として整理し、現代のタロット解釈に大きな影響を残しました。
セフィラとは──“光の器”としての10の段階


“セフィロト”は複数形で、ひとつの場合は“セフィラ(Sefirah)”と言います。
セフィラは神の属性であり、宇宙を構成する要素であり、そして、私たちの意識の段階を象徴しています。

神の属性って、10個もあるの?

それぞれがバラバラに並んでいるわけじゃなくて、
全体でひとつの“生命の流れ”をつくっているんだよ!
セフィラは、単なる“要素の一覧”ではありません。
それぞれが“光(意識)が形を得ていくプロセス”をあらわしており、
上から下へと“創造の流れ”が、下から上へと“意識の成熟の旅”が描かれています。
この構造が、セフィロトの樹が
“宇宙と意識の写し鏡”と呼ばれる理由でもあります。
10個のセフィラ一覧表

ここから、10個のセフィラを一覧で見ていきましょう。
全体をつかむことで、次の“パス”の理解がぐっと深まりますよ。
♦ 10個のセフィラ一覧
| No | セフィラ名 (日本語) | 意味・象徴 | 性質 | キーワード |
| 1 | ケテル (王冠) | 神の意志、 根源の光 | 至高・創造の起点 | 無限・創造・ 存在の源 |
| 2 | コクマー (知恵) | 直感の知、閃き | 男性的・能動 | 創造の火花・ 直感・光の放出 |
| 3 | ビナー (理解) | 形ある知、母性 | 女性的・受容 | 構造・理解・ 制限・知の器 |
| 4 | ケセド (慈悲) | 愛、拡大、寛容 | 拡張・父性 | 恩寵・与える・ 広がる善意 |
| 5 | ゲブラー (峻厳・正義) | 厳しさ、力、 制限 | 制御・秩序 | 裁き・力・ 境界・正義 |
| 6 | ティファレト(美) | 調和、自己、 中心 | 統合・均衡 | 美・真理・ 魂の核心 |
| 7 | ネツァク (勝利・永続性) | 情熱、感性、 生命力 | 感情・創造力 | 芸術・情熱・ 持続・生きる力 |
| 8 | ホド (栄光) | 知性、言語、 分析 | 論理・表現 | 理性・言葉・ 思考の形 |
| 9 | イェソド (基礎・基盤) | 潜在意識、 中継点 | 媒介・統合 | 月・基盤・ 夢・無意識 |
| 10 | マルクト (王国) | 現実、物質、 顕現 | 結果・現れ | 地上・肉体・ 完成・現実化 |
10のセフィラ──創造の光が形を得る“意識の10段階”


ここからは、10個のセフィラを1つずつ見ていくよ!
ケテル(Keter)- 王冠

ケテルは“セフィロトの頂点”にあり、
神(根源)の意志が最初に“光”として放たれる場所。
まだ形を持たない、純粋そのものの存在です。
位置: 最上部(神に最も近い光の源)
性質: 存在の根源・創造の起点
象徴: 神の意志・無限の光
キーワード: 創造の根源、至高の光、純粋な存在

セフィロトの頂点に位置する『ケテル』は、すべての創造が始まる源。
神の意志や、まだ形のない純粋な存在そのものを象徴しているよ!
“無”から“有”が芽吹く、宇宙の最初の震え──。
コクマー(Chokhmah)- 知恵

ケテルから放たれた光が、
“最初のひらめき”として動き出すのがコクマー。
直感のような、形のない知恵だよ!
性質: 男性的・能動的
象徴: 創造の閃き、閃光の直感
キーワード: 閃き、直感、火花のようなひらめき

コクマーは“光が外へ向かって放たれた瞬間”。
すべての創造がここから動き始めます。
まだ形のない光が“動き出す”──
創造の息吹が初めて震えた場所。
ビナー(Binah)- 理解

ビナーは、コクマーの閃きを“器”にして形にする場所。
母なる力で、無形の光に構造や秩序を与えるんだよ!
性質: 女性的・受容
象徴: 母性・形を与える力
キーワード: 構造、受容、母なる器
“理解”とは、知ることではなく、受けとめて育てる力──。
ケセド(Chesed)- 慈悲

ケセドは、拡がる愛や寛容さを象徴するセフィラ。
世界に“善意や祝福”を満たしていくエネルギーです。
性質: 愛・拡大・父性
象徴: 恩寵・寛大な愛
キーワード: 慈悲、拡大、思いやり
世界に広がる恩寵の波──
愛が“かたちを求めて満ちていく”地点。
ゲブラー(Gevurah)- 正義・峻厳

ケセドの“広がる愛”に対して、ゲブラーは“必要な境界線”を引く力。
調和を守るための判断力だよ!
性質: 制限・秩序・浄化
象徴: 裁き・力・境界
キーワード: 正義、判断、浄化
過剰なものを削ぎ落とし、本来の形へと戻す“調律の力”──。
ティファレト(Tiferet)- 美

ティファレトは、ケセドとゲブラーの力を調和させる“意識の中心点”。
真の自己、真実、美しさがここに宿ります。
性質:調和・統合・真理
象徴: 魂(意識)の中心・美・均衡
キーワード: 美、真理、自己の中心
内なる真実と調和し、“本質の自分”へと還る場所──。
ネツァク(Netzach)- 勝利・永続性

ネツァクは“情熱・愛・感性”の源。
人生の美しさや感動を生む、燃えるような力を象徴しているよ!
性質: 情熱・感情・創造性
象徴: 美・芸術・愛
キーワード: 情熱、創造、愛、美
ここは“魂の火”が灯る場所──。
ホド(Hod)- 栄光

ホドは、ネツァクの情熱を整理し、言葉や思考へと変換する力。
学問や科学、分析などの知性が象徴される場所です。
性質: 知性・分析・言語
象徴: 理性・思想・言葉
キーワード: 論理、言語、分析
思考の力で、内なる真理を“言葉”という形にする──。
イェソド(Yesod)- 基礎・基盤

イェソドは、
上位のセフィラのエネルギーを“現実へ運ぶ”ための橋渡し。
夢や無意識の世界とつながる“魂の鏡”のような場所だよ!
性質:潜在意識、媒介
象徴: 夢・無意識・変容
キーワード: 基盤、夢、鏡、変容の扉
目に見えない流れが“現実へ向かう橋”となり、夢が輪郭を帯びはじめる場所──。
マルクト(Malkuth)- 王国

マルクトは、
すべてのセフィラの“結果”が形として現れる場所。
私たちが生きている世界そのものを象徴します。
性質: 現実・物質・完成
象徴: 地上・顕現・肉体
キーワード:現実化、完成、地上
ここに至って、すべての光は“現実というかたち”を得る──。

すべての流れの“結果”として存在するのがマルクト。
ボクたちが生きる現実世界そのもので、
エネルギーが最終的に形を取る場所なんだね!
まとめ:セフィラが指し示す “意識の成長地図”

セフィロトの樹をたどることは、
自分の内側にひそむ“意識の流れ”と、
宇宙そのものの構造を重ね合わせて見つめる行為でもあります。

10のセフィラって、別々の意味を持っているのに、
ひとつの生命の流れとしてつながっているんだね!

上から下へと流れる“創造のプロセス”と、
下から上へ登っていく“意識の成熟”──
そのどちらも象徴しているんだよ。
セフィロトの樹は、単なる神秘学の図ではなく、
“人の意識がどう世界とつながり、どのように成長していくのか”を映す鏡でもあります。
タロットとともにこの“意識の地図”を読み解いていくことで、
日常の何気ない出来事の中にも、
自分を深く理解するヒントが自然と見つかるかもしれません。

次回は、10のセフィラを結ぶ“22の道(パス)”を辿りながら、
意識の流れとタロットの対応を紐解いていきましょう。
※ このシリーズの全体像は、
▶ 「セフィロトの樹シリーズ一覧」からご覧いただけます。


