
📘 セフィロトの樹と大アルカナの神秘対応(全22回)
この連載では、タロット大アルカナ22枚を、セフィロトの樹の“パス”と照らし合わせながら読み解きます。
各カードが示す“意識の段階”を、1枚ずつわかりやすくまとめています。
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※カバラとタロットの基本的な関係は、【カバラとタロットシリーズ】で詳しく解説しています。
意識は、『正義』で自分の心の真実に従うことを学び、
“誠実に生きる”という軸を見つけました。
しかし、誠実であろうとするほどに、
思い通りにならない現実や、身動きの取れない状況に出会うこともあります。
それが、タロットの第十三の物語――『吊るされた男(The Hanged Man)』。
ここで意識は、“動けない時間”の中で、
“手放すこと”、“受け入れること”の本当の意味を知っていきます。
一見“停滞”に見える時間の中でこそ、新しい視点と理解の光が生まれるのです。
※本記事でいう「意識」とは、「魂」のことです。魂の成長や内的進化を指しています。

この記事では、『吊るされた男』のカードを、“セフィロトの樹”とのつながりをたどりながら、詳しく見ていきましょう。
吊るされた男 ― 静止の中で訪れる“意識の反転”

『吊るされた男』は、これまでの価値観や考え方をいったん手放し、
逆の視点から世界を見つめ直すことを促すカードです。
彼は、物事の本質に気づくために、
あえて“逆さに吊るされる”という静止の道を選びました。
一見“苦しみ”に見えるその姿は、
じつは――より深い理解と成長のための静かな試練なのです。

目の前の状況を無理に変えようとせず、
ただ静かに今という瞬間を見つめること――。
その“静止”の中で、意識は新しい視点と光に出会うんだね。
セフィロト対応 ― ゲブラー↔ ホド


※セフィロトの樹の基本構造については、【セフィロトの樹シリーズ】で詳しく解説しています。
ゲブラー(正義・峻厳)↔ ホド(栄光)
ゲブラー(峻厳と規律)の力が、ホド(栄光=知性の明晰さ)へと流れるこの道は、
“制御”から“理解”への転換を象徴しています。

ゲブラーは、試練を通して意志と自制を鍛える場所。
ホドは、知性と分析を通じて真理を見抜く場所です。
※ ホドの“栄光”とは、外的な成功や名声ではなく、思考や言葉が整理され、真実が静かに明晰さを放つ状態を指します。
ここでは、外に向けて行動するのではなく、
あえて立ち止まり、内側から見直すことで――
“行動”から“洞察”へと成長する意識の流れが生まれます。

ゲブラーの厳しさが、ホドの知性を通して“理解の光”へと変わっていく。
吊るされた男の静止は、まさにこのエネルギーの流れを体現しているんだよ。
外の動きを止めて内面を見つめるとき、これまで“当たり前”だと思っていたものが反転し、新たな真実と洞察の光が差し込むのです。

静かに見つめることって、止まることじゃなくて――
“見えなかったものを見えるようにする”ための時間なんだね。
吊るされた男のキーワード
視点の転換、受容、洞察、静かな成長、手放し
意識の旅の意味

『吊るされた男』は、外の動きを止め、あえて“逆の視点”を選ぶことで、より高い意識へと上昇していく段階を象徴しています。
これまで「正しい」と信じてきた見方をいったん手放すことで、
今まで見えていなかった真理の一端が現れ始めます。
それは“あきらめ”ではなく、理解へと至るための静かな覚悟。
このプロセスを通して、
意識は宇宙の秩序を新しい角度から理解していくのです。

逆さまの世界に見えるのは、
ほんとうは“真実が上下逆に見えていた”だけかもしれないね!
吊るされた男のカードに描かれたシンボル


ライダー版タロットをもとに、カードに描かれたシンボルを見ていきましょう (^^)
彼は罰を受けているのではなく、
自らの意志で静止を選び、真理を見抜くために内側へ降りているのです。
その姿は、外的な行動を止め、
“宇宙のリズム”に身を委ねる受容の象徴でもあります。
頭上に輝く光輪は、
視点の逆転を通して得られる悟りと意識の覚醒を示しています。

逆さに吊るされた姿は、
“見方を変えることで真理に出会う求道者”の姿なんだね!
- 逆さまの姿勢: 視点の転換、献身による悟り。
- 光る頭部: 新しい理解、啓示の瞬間。
- 青い衣と赤い脚: 精神と行動の融合。
- 背後の木(生命の樹): 成長と再生の象徴。
- 穏やかな表情: 受容と手放しの境地。
※当ブログでは著作権保護の観点から、カードの画像は使用していません。表示されている画像は当サイトのオリジナルです。カードの意味は、一般的な解釈に基づき丁寧に解説しています。
吊るされた男が教えてくれる“心の在り方”

人生には、どうにもならない状況に立ち止まることがあります。
頑張っても結果が出ない、何をしても進まない――
そんな時、焦りや無力感に包まれることもあるでしょう。
けれど、『吊るされた男』は静かに語りかけます。
“状況に抗わず、受け入れ、そして視点を変えてみること。
それが、内なる覚醒の始まりなのだ”と。
抵抗することをやめ、ただ“今という瞬間”を見つめてみる。
すると、これまで見えなかった真実が、少しずつ輪郭を現してくるのです。
それは、外の世界を変える力ではなく――
“見方を変える力”こそが、最も深い変容をもたらす智慧なのです。

「何もできない」と感じる時ほど、ほんとうは“新しい見方”を見つけるチャンスなんだね。
なんとかしようと動くよりも、冷静に“見つめること”が力になる――
それが、『吊るされた男』が伝えてくれる叡智なんだね。
まとめ:『死神』へ ― 意識は“終わりと再生”のステージへ


外を変えるのではなく、見方を変えることを悟った意識は、
次の段階――『死神』のステージへと向かうよ。
吊るされた男で意識は、現実の流れに逆らわず、
“受け入れる知恵”を身につけました。
そして死神では、古いものを完全に手放し、
“再生の扉”をくぐる節目を経験していきます。
終わりは失うことではなく――
次の可能性が生まれるための道。
静止の中で得た気づきが、
ここで“再生の力”として形を変え、静かに動き出します。

次の『死神』は、怖れではなく“再生”のカードです。
『吊るされた男』が見出した“受け入れる心”は、
ここで“新しい生命への扉を開く心”へと変わります。
手放しの先に訪れる“変容”――
それが、死神が教えてくれる真の解放なのです。
意識の旅は、次の章――『死神』へ。
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